英検1級とは何か?

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 先日、学生時代に英検1級を取得したと書いたところ、ある学生さんから「私も英検1級を取れたら通訳になりたいです」というお便りを頂きました。ひょっとしたら誤解があるのかもしれません。

 英検(日本英語検定協会)とは何か。大学時代の教授は「英検1級は、単に『あなたは普通の人よりはちょっとばかり英語のセンスがあります』という適性検査にすぎません」とおっしゃっていました。当時熱心に勉強していた時期だったので「人がせっかく頑張っているのにぃ」と水を差されたような気持ちでした。でも資格を取ってみると教授の言はまったくもってその通り。

 英検のサイトによると、1級の志願者に対する合格率は、10%を切るぐらい。1級を受験する人というのはたいてい準1級を合格している人です。その準1級の志願者に対する合格率は10〜12%ぐらい。準1級を受験する人は2級を受かっていて、その合格率は20%ぐらい……。

 このように一番下の5級から順番に考えてみると、1級の合格者は全ての英検受験者からするとものすごーく狭き門。

 合格率の低さから、司法試験(合格率約3%)や公認会計士試験(合格率約8%)が連想されるからか、英検1級に合格したら、すぐに英語の仕事に就けると思う人もいるでしょう。しかしそれは大きな誤解なんですよ。英検は国家資格ではありません。

 日本には英語を話せる人がたくさんいます。その中でプロとしてやっていくことは並大抵の苦労ではありません。特に通訳は英語の仕事の中でも難関中の難関。完全なバイリンガルもいる中で、学習によって英語を身につけようという人は血を吐くような努力をしなければなりません。

 逆に言うと、プロは英検1級ぐらい持っていて当たり前。英検1級程度の資格にパスできない人は諦めた方がいいというぐらい厳しい世界です。

 資格に向けて勉強することはとても良いことです。目に見える形で結果が出るのでやりがいも生まれます。ただし資格の取得が「ゴール」だと思ってしまってはいけないわけで、本当の英語道はそこから「スタート」するのです。

 今思うと「イヤミだなあ」と思った教授の言葉は「慢心せずに、上を見て学び続けなさい」という親心だったのかもしれません。

 結局私の場合、履歴書の欄にはみ出すほど取得した資格(資格マニアなのです)も、空前の不況の前にはたいしてハクづけにもならず、今はネット世界のおバカ記事を読むくらいにしか英語を使ってません。先生ごめんね。てへ☆

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2005年 6月 3日(金)

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