言葉が違えば、思考も違う

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 日本人男子にはナンパされたことがほとんどない非モテ女子ですが、外国人男子にはモテると自称しているワタクシであります。でもそれって私がどうこうじゃなくて、相手が外国人男子だからではないかという意見もあります。はい。その通りです。ラテン系男子は全くテレなく女子に声をかけますねえ。それはなぜなんでしょ。

 『バイリンガリズム』という本にちょっと面白い実験が載っていました。1967年にアービン=トリップは、アメリカ人と結婚して米国へ移住した日本人女性の調査をしました。被験者の日本人女性は、ある単語を与えられてそれから何を連想するか答えたり、文章の一部を与えられて残りの文章を完成させたり、絵を見せられて何か述べるという作業をしました。

 英語と日本語の両方でそれぞれ作文をしたのですが、結果はどうだったと思いますか? 実は英語を話すときと、日本語を話すときとではその文章に違いが出たのです。

 「人生でもっとも望むものは……」という文章の場合、日本語では「安心、平和、平穏」という答えが多かったのに対し、英語ではhappiness(幸せ)という答えが多かったとか。また「夫が妻に対して何か問題を見つけると、妻は……」という文章の場合、日本語では「防御的になる」に対し、英語ではtries to improve(改善しようとする)という結果になりました。同じ回答者でも言語によって答えが変わったのです。

 またアービン=トリップはフランス語と英語のバイリンガルに対しても同じ実験をしました。1枚の夫婦の絵を見て述べた結果は、フランス語では「自由になる、何かから逃れる」という内容でしたが、英語では「成功する、金持ちになる」という内容になったそうです。

 つまり人は話す言語によって考えがかなり変わってくるということなのです。私も日本語では「そうですねえ、そう思います」という同意の返答が多い気がしますが、英語では「私はそう思いません。私の意見は……」となるべく個人の意見をはっきり言おうとする傾向があります。日本語の麻理はにこやかでちょっと弱気、英語のマリアはきびきびした強気の性格かもしれません。

 そう考えると、多くの言語を話せるほど多角的なものの見方や考え方ができて、別の人生を生きられるということではないでしょうか。日本人男子がシャイなのも、日本語がシャイな言語だからかもしれません。女子になかなか声をかけられなくて……という奥手男子はイタリア語やスペイン語を習ってみるのも手かもしれませんよ? ?Y si tomamos un cafe?(お茶でもご一緒しませんか?)


バイリンガリズム―二言語併用はいかに可能か
東 照二
■言語習得のしくみ、バイリンガル教育について。主に英語のバイリンガリズムについてやさしく解説。

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2005年 6月 7日(火)

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